補聴器と集音器の違いとは? 【手稲店:補聴器の話】


2014年 11月 27日 14:35:38
「補聴器と集音器って何が違うの?」

来店されたお客様からよく聞かれる質問です。
そこで今回はその疑問についてご説明したいと思います!

補聴器と集音器の違いを理解し、あなたの耳に合った機械を見つけましょう♪

 
○補聴器と集音器は別物です

 「補聴器」と「集音器」。どちらも耳に入れて音を大きくする機械です。では何が違うのでしょうか。補聴器は薬事法における管理医療機器の認定を受けており、聴力が低下してきた人(難聴者)が使用する前提で開発されています。一方、集音器は医療機器ではない為、難聴者の使用を前提とした様々な機能が搭載されていません。つまり集音器というものは正常な聴力の人や非常に軽い難聴の人向けに製造されているものが多いようです。

○補聴器は厚生労働省の認定を受けた「医療機器」

 補聴器は薬事法という法律のもと、厚生労働省の承認を受けた「医療機器」です。
 補聴器は個別の製品ごとに厳しい検査を受け、一定の効果や安全性が認められて初めて製造販売が出来ます。
 補聴器という機械は大きな音が出過ぎないように出力制限という機能が付いていたり、個人個人の聞こえに合わせて調整(フィッティング)を行える等の基本性能が保証されているという事になります。

 一方、集音器は特に法律で指定されていない音響機器です。医療機器ではない為、製造販売する上での制約が無く、補聴器に搭載されている基本性能が保証されていません。
(※集音器にも出力制限等の機能が付いているものもあります。しかし、医療機器として認定されていませんので「補聴器」とは名乗れません。)

 以上のことからも「補聴器」と「集音器」は全く違うカテゴリーの製品だという事がわかりますね。また販売方法も大きく異なります。

○補聴器は対面販売・フィッティング(調整)が基本

 補聴器は一人ひとりの聞こえの状態に合わせてフィッティングを行い、販売員とじっくり相談して選んでいく商品です。
購入後も調整やメンテナンスを行っていく事で耳に馴染み、聞き取りやすい補聴器に仕上がっていきます。


 一方、医療機器ではない集音器は一般の電気店や通信販売で購入する事が出来ます。
手軽に購入できる利点はありますが、自分の耳に合わせて繰り返し調整を行うという事は出来ません。また、購入後のメンテナンス等アフターケアの面から見ても多少の不安が残ります。


 いかがでしょうか。「補聴器」と「集音器」の違いが少しご理解頂けたかと思います。聞こえに不自由を感じた場合は安易に機械を選ばず、じっくりと両者を検討して選択する事が大切だと思います。また、聴力の低下を感じたり、耳に関して少しでも不安な事がある場合は耳鼻咽喉科を受診し相談する事をお勧めします。

 






 
 
by 山本@手稲店